仮想通貨について秘密鍵もしくはリカバリーフレーズ(ニーモニック)は自分のウォレットを作成する際に最も重要で心臓部にあたる部分である。
取引所のみで仮想通貨を管理する人にとっては無縁かもしれないが、仮想通貨を運用するのであれば知っておいて問題ないのかもしれない。
単一か複数か
秘密鍵とは
秘密鍵とは「KwXpPd9DTvTDKvNW9TXMttQ9FxCdwCMRFtcmLCS3y9nastMW3b57」のような文字の羅列になります。(記事用に作成した秘密鍵です)
上記の秘密鍵はビットコインのものですが、イーサリアムやNEM、EOSなどそれぞれ文字の羅列が違った秘密鍵となり、ビットコインのものはビットコインだけという単一的な使い方しかできません。(一部例外あり)
種類が違う仮想通貨を管理したいときにはそれぞれの秘密鍵を管理しないといけません。
リカバリーフレーズとは
リカバリーフレーズ(ニーモニック)とは「wave fringe young conduct royal they congress certain often dinosaur august crowd」のような単語を12単語または24単語を組み合わせた、非常にわかりやすいものになっています。(記事用に作成したリカバリーフレーズです)
上記のリカバリーフレーズをマルチコイン対応のウォレットに読み込ませるようによって、ビットコインやイーサリアム、リップルなど、このリカバリーフレーズ1本で複数の仮想通貨を管理することが可能です。
12単語が最も主流であり、24単語はセキュリティが強固でありハードウェアウォレットの復元シードとしても使われています。
メタマスクで生成したリカバリーフレーズをTrustウォレットで読み込んでも同じアドレスになるみたいに、ウォレットが違っても同じリカバリーフレーズで同じアドレスが使用できたりします。
しかし、一部ウォレットでは違う残高になる場合もあるので、注意が必要です。
ウォレットの復元について
秘密鍵、リカバリーフレーズさえ無くさなければ管理している仮想通貨は安全に保管されます。
たとえ、ウォレットの制作者が破綻しても、別のウォレットで復元可能ですし、ウォレットのパスワードを忘れても、一度クリアにして再度秘密鍵、リカバリーフレーズを再度読み込ませればウォレットは復活します。
リカバリーフレーズ復元の場合はフレーズの秘密鍵化のアルゴリズムの違いによっては同じアドレスで復元出来ない場合もありますので、捨てフレーズを使用して複数のウォレットアプリを使用して同じものが復元されるか確認すると良いかもしれません。
だから秘密鍵、リカバリーフレーズは命の次に大事な資産だと覚えておいてください。
読み込ませる時に起こるリスク
秘密鍵、リカバリーフレーズをウォレットに読み込ませるときのリスクについて、ウォレット自体にバックドアが仕掛けられている場合です。
バックドアが仕掛けられていると、ウォレット製作者に秘密鍵やリカバリーフレーズを盗まれる危険性があるので、無闇やたらにウォレットに読み込ませすぎず、よく使われているものや公式ウォレットに読み込ませることが良いでしょう。
公式や人気のウォレットであってもバグが有る場合もありますので、100%安全ではないということは覚えておきましょう。
フィッシング詐欺
時としてSMSやメールなどに、あなたのウォレットはハッキングされた恐れがあるので、復元のため秘密鍵、またはパスフレーズを送信してくださいとか、別の通貨のエアドロップに秘密鍵が必要ですと、秘密鍵やパスフレーズを巧みに盗もうとする場合があります。
教えてしまうと資産がすべて抜かれるので、秘密鍵やパスフレーズを教えて下さい系には十分に気をつけてください。
コールドかホットウォレットか?
リカバリーフレーズ(ニーモニック)の場合はコールドウォレットに読み込ませるか、ホットウォレットに読み込ませるかの選択が可能です。
Ledger Nano(レジャーナノ)やTREZOR(トレザー)などのハードウェアウォレット(コールドウォレット)保管させることも可能で、推奨としては一度もホットウォレットに読み込ませていないリカバリーフレーズを読み込ませたほうが良いでしょう。(一番はハードウェアウォレットから生成されたリカバリーフレーズが好ましい)
他、メタマスクやTrustウォレットなどネットに常に接続されたホットウォレットに接続して、いつでも扱える状態にして利便性を高める選択も良いでしょう。
最も悩む保管方法
秘密鍵、リカバリーフレーズの保管方法が一番悩む事項ではないでしょうか?
セキュリティ、相続、天変地異、利便性このどれに充填させるかで保管方法は変わってくるのではないかと思われます。
考えられるものとしては、
・紙
・金属
・クラウド
・パスワード管理ツール
・パスワード付きPDFもしくはZipファイル
・金庫
・貸し金庫
・隠し金庫
様々な場所へ保管するという選択肢が考えられるとは思います。
しかし、秘密鍵、リカバリーフレーズは複数(2〜3個のコピー)の場所で同じものを保管することも必要なのかもしれません。
火災による焼失、盗難による焼失など、すぐでも回収できるバックアッププランも用意しておくべきです。
相続については、かなり難しいかとは思いますが、金庫にヒントを残しておくことも必要かと思います。
暗号資産の資産防衛方法とは
現在考えられる究極の資産防衛方法として
ハードウェアウォレットとスチールタブレットの2重構えが現在の所ベストだと考えます。
利便性を考えてハードウェアウォレットはLedger Nano Xがいいかと思います。
一つ前のLedger Nano Sはメモリーの容量が少なく、2種類のチェーンを保管するとメモリーが満杯になる上、パソコンのみしか使えないので、スマホ時代なので、Bluetooth対応でスマートコントラクト対応の大容量メモリのハードウェアウォレットならこれ一択だと思います。

また、資産防衛にいちばん重要なのはニーモニックフレーズ(復元フレーズ)を無くさない事が第一優先なので、地震大国の日本に置いては、建物倒壊や火災などに耐えうる資産防衛をしないといけませんし、紙の場合経年劣化による破れやインクが薄くなる事も考えられるので、ステンレス製のニーモニックフレーズ記入ツールのスチールタブレットを購入しとくといいでしょう。

このスチールタブレットを誰にも見つからない場所へ保管するだけで、究極の資産防衛に繋がります。
また、ハードウェアウォレットが盗まれても、解錠するための暗証番号が必要であり、数回間違えると中のデータは消えるので、電子回路ハックをしない限りは資産を安全に守れます。
とにかくニーモニックフレーズ(復元フレーズ)を死守すればいいのです。
最後に
秘密鍵、リカバリーフレーズの管理は永久の課題だと思います。
管理が甘ければ漏洩してしまうリスクはどこでもついてまわるものだと思います。
ですので薄い今でも割れそうなガラスをあつかう感じで、各々が最善と思われる保管方法で管理していく必要があるのかと思います。